『古事記』では速秋津日子神、『日本書紀』では速秋津日命と記されている。
伊邪那岐命、伊邪那美命が国生みを終えた後に生んだ神々のうちの一人。大事忍男神、家宅をあらわす六神に続いて生まれた海の神の三神の一人。次ぎに生まれた速秋津比売神とは夫婦として伊邪那岐命と伊邪那美命の国生みを助け、海と河に関する8神を生んでいる。
神名の意味は、水の流れで禊ぎをして穢れをはらったもので、流れの速さを意味すると共に、河口は潮の干満の速さに左右されるところから出たと思われる。比古は男神を表す。また、日本書紀では水門(みなと)の神達を速秋津日命と号すと男女の区別を与えていない。
この二神(書紀では複数の神)は河と海との接点である水門(河口)の神々であるが、国生みを助け、海面の波立ち、風邪の様子、水源の神々を生んだという発想が面白い。ちなみに海を渡る船が湾を利用して停泊するのは後世になってからで、それより先には河口を利用していた。